フロアコーティングって何?入居前に行うのがおすすめです!
フローリングは家のメンテナンスで意外と見落としがちな場所です。
日々の生活をしていくなかで、気づかぬうちにフローリングが傷だらけになっていたり、色が剥げてきたりするものです。
そこで、最近ではフロアコーティングでフローリングを保護する手法も主流になってきました。
フロアコーティングは特殊なコーティング剤を塗り、塗膜を張ることによって保護する方法です。フロアコーティングには耐水性や耐薬品性を持つだけでなく、様々な効果を持つ種類があります。
フロアコーティングを施工するなら、入居前がオススメです!
その理由は以下の2つです。
- 施工するときに床の上に何もない状態にする必要がある
コーティングは床全体に塗布するので、家具・家電など何もない状態にする必要があります。重たい家具を運ぶのは大変ですし、一時的に置いておく部屋がないと難しいですよね。 - 立ち入れるまで2〜3日かかることもある
基本的にコーティングの乾燥には2〜3日かかります。また、きついニオイが残っていることもあるので、入居するまでの期間を設けておいた方がいいでしょう。
フロアコーティングの種類をチェック!
4種類のフロアコーティングを特徴別にご紹介します。ご家庭にあったフロアコーティングを選びましょう。
UVコーティング
- 耐久年数:20~30年
- 施工時間:1日
UVフロアコーティングは、すでに居住中の方にオススメのフロアコーティングです。
瞬時に硬化するため乾燥時間が必要ないので、スケジュールに余裕がない方でも施工が可能です。
コーティングの種類の中で一番耐久年数が長いコーティングなので、一度の施工でながく効果を感じたい方にオススメです。
また、お手入れには除菌効果のある塩素系漂白剤が使用できるため、小さなお子様がいる家庭でも安心です。油などで汚れがちなキッチンの床にもオススメです。
ガラスコーティング
- 耐久年数:20年程度
- 施工時間:2~3日
ガラスコーティングは高硬度の塗膜を張るため、生活の傷や経年劣化からフローリングを保護します。
塗膜の厚さが薄く、ツヤのないコーティングのため、コーティング特有のツヤが少ないところが特徴です。無垢の木の質感を大切にしたい方に向いています。
シリコンコーティング
- 耐久年数:10~15年
- 施工時間:2~3日
シリコンコーティングは滑り止め効果が高いところが特徴です。足腰が弱いお年寄りや滑ってケガをしやすいペットがいる家庭にオススメのフロアコーティングです。
また、古くから採用されているコーティング方法で、他のコーティングに比べて安価に施工ができます。
ウレタンコーティング
- 耐久年数:5年程度
- 施工時間:2~3日
ウレタンコーティングは、とにかく費用を抑えたいという方にオススメです。しかし、耐久年数は短いため、再塗布が必要になります。
また、フロアコーティング特有の光沢感は少ないので、フローリングの風合いを残したい方にもオススメです。
フロアコーティングはどのくらいの人が実施している?相場もご紹介!
フロアコーティングをする人としない人の割合は、2.5:7.5の割合で、現状はしない派が多いようです。だいたい、4軒に1軒がフロアコーティングをしているという計算になります。
しない派が多い理由は、やはり費用がかかってしまうことがネックにあるようです。
フロアコーティングの種類ごとに、一般的な広さ(間取り)の費用相場をまとめていますので、参考にしてください。
コーティングの種類 | 3LDKマンション (70㎡) | 4LDK一戸建て (120㎡) |
---|---|---|
UVコーティング | 315,000~350,000円 | 540,000~600,000円 |
ガラスコーティング | 245,000〜350,000円 | 420,000〜600,000円 |
シリコンコーティング | 210,000円 | 360,000円 |
ウレタンコーティング | 140,000円 | 240,000円 |
フロアコーティングのメリットとデメリットを解説!
フロアコーティングはお金がかかる事なので、なるべく後悔はしたくないですよね。
まずは、フロアコーティングのメリットとデメリットをみて判断しましょう。
また、フロアコーティングが必要な場合や、フロアコーティングが向かない場合も併せてご紹介します。
フロアコーティングのメリット
フロアコーティングは、お年寄りやペットがいる家庭と小さな傷が気になる人にオススメです。
フローリングに傷が付きにくくなる
フロアコーティングをすることで、細かな傷を未然に防ぐことができます。
椅子を引いた跡やペットの爪跡など、日々の生活でフローリングには細かな傷がついてしまいます。
そのため、新居時にフロアコーティングしておけば、新居時のきれいな状態を保つことができますよ。
日々のお掃除がラクになる
フロアコーティングには、塗膜による耐水性があります。
気付かぬうちに飛んでいる油汚れや食べこぼしは、すぐに拭き取ってもシミになる事がありますよね。
そのため、フロアコーティングをしておけば汚れが染み込まず、サッと拭き取るだけでお手入れが簡単にできます。食べこぼしがおきやすい、小さなお子様がいる家庭にオススメです。
転倒防止になる
フロアコーティングには滑りにくいタイプもあり、幼稚園や介護施設などでも取り入れられているほどです。
床が滑りやすいと転倒事故に繋がる可能性もあるため、小さいお子様がいる家庭や足腰に負担がかかりやすいお年寄りやペットがいる家庭には嬉しい効果です。
フロアコーティングのデメリット
フロアコーティングは光沢がでるので、木の質感を感じたい方は向かないです。
また、日々のお掃除が苦ではない方には必要ないでしょう。
コストがかかる
フロアコーティングで一番気がかりなことは「価格」ではないでしょうか。
フロアコーティングは施工する面積が広いほど平米単価が安くなり、お得に施工することができます。
そのため、「キッチンだけ」や「リビングだけ」など一部の部屋しか施工しない場合は割高になってしまうので、オススメできません。
コーティング特有の光沢感がでる場合がある
フロアコーティングは、塗膜を張ることによって傷を防ぐことができる一方、塗膜による光沢がでるコーティングもあります。無垢材のフローリングで木の風合いを感じたい方は、ガラスコーティングやウレタンコーティングを選びましょう。
施工業者によって仕上がりに差がある
フロアコーティングは想像以上に高い技術を要します。しかし、清掃業者などが副業としてコーティング施工を行っているケースも少なくありません。業者選びに失敗してしまうと、せっかくお金をかけても仕上がりに満足できないことがあります。
フロアコーティングに失敗しないためには、フロアコーティングを専門で行っている業者に依頼する事をオススメします。
新築住宅にフロアコーティングは必要ない?
床材を決める時に、ワックスをかける必要がないワックスフリーの床材を聞いたことがあるかもしれません。
ワックスフリーの床材であれば、何もしなくてもフローリングが保護されるのでしょうか?
そこで、ワックスとフロアコーティングの違いや、フロアコーティングの必要性について解説します。
ワックスフリーのフローリングとは?
まず、フローリングの種類は単層フローリングと複合フローリングの2種類あります。
単層フローリング(無垢フローリング)
単層フローリングは、無垢フローリングと言われる、1枚板からなるフローリングです。
木の本来の風合いを感じられる一方で、フローリングが反ったり膨張することがあるので、メンテナンスに手間がかかる床材です。
複合フローリング(シートフローリング)
複合フローリングは、複数の板からなるフローリングで、表面に木目調のシートが貼られているものです。
お手入れの簡単さと価格の安さから、現在多くの家で取り入れられている床材です。
複合フローリングは表面のシート部分の加工により、ワックスフリーであることがほとんどです。
ワックスフリーの床は、表面に特殊加工をすることで傷や汚れを防ぐことができます。
しかし、経年により表面の特殊加工は薄れてしまい、5〜10年で効果がなくなってしまいます。つまり、ワックスフリーの床はワックスをかけなくても一定期間はフローリングを保護できるという床材です。
ワックスとフロアコーティングの違いとは?
ワックスフリーの床材であれば、フロアコーティングの必要はないと思う方も多いと思います。しかし、ワックスとフロアコーティングは別物です。
ワックスフリーの床の表面には、木目がプリントされているので、細かな凸凹がある状態です。
この表面の凸凹部分には汚れが入り込みやすく、拭き掃除をしても溝に溜まってしまい、きれいに拭き取ることが難しくなります。
そこで、フロアコーティングをすることによって、表面の凸凹がフラットな状態になり、簡単にお掃除できるようになります。
また、ワックスには耐薬品性や耐熱性はないため、メンテナンスに気を使わなければなりません。
一方で、フロアコーティングには耐薬品性や耐熱性に加えて、滑り止め効果もあるので、お年寄りやペットがいる家庭に最適です。
フロアコーティングすると10年後はどうなる?実例をご紹介!
フロアコーティングの耐久性は20年以上続くものもあり、効果がながく持続するところが魅力的です。
では、時間が経過したフロアコーティングはどのようになっているのかでしょうか。
フロアコーティングをしてから10年後の状態について実際の声を紹介します。
細かい傷はつかない
実際の声
ガラスコーティングを施工しました。粘着シールのコロコロで掃除してもコーティングは剥がれないし、犬を2匹飼っているけど、爪の傷はついていない。
粘着シールの掃除用具は、ほこりや毛を掃除するのにとても便利ですが、UVコーティングの床にはNGです。UVコーティングは粘着に非常に弱く、コーティングが剥がれてしまう原因になります。
ペットの爪の傷がつかないのは、ペットがいる家庭には嬉しいポイントですね。
光沢感が薄くなる
実際の声
コーティングしたてより、部分的に光沢感がなくなってきた。
キッチンなど、よく歩くところは他の部分よりも表面のすり減りが早く、光沢感が薄れてしまうことがあります。歩行の摩擦が多いところでは、底が柔らかいスリッパを履くなどして美しさが持続されるよう工夫すると良いです。
フローリングが凹んでしまった
実際の声
重たいものを落としたら、フローリングが凹んでしまった。
フロアコーティングは、床に膜を張ることで傷を防ぐことができます。
しかし、フロアコーティングをしていても、フローリング自体が凹んでしまうような衝撃があると、フローリングは凹んでしまうので注意しましょう。