マンションのベランダを大規模修繕する際の費用について
マンションのベランダ部分を大規模修繕する場合の費用は、足場の設置費用と、ベランダ部分の防水工事費用、そして必要なら外壁塗装工事の費用を合計したものになります。
足場の設置費用は、設置面積と1平方メートル辺りの単価で決まり、単価は約800円が相場です。
例えば、マンションの外周距離が100mで高さが10mなら
となり、約87万円が足場設置費用となります。
この時、計算式の外周距離に8が追加されていますが、これは足場がマンション外壁より外に設置されることが理由です。
防水工事については、施工を行う床面の広さで価格が変わり、1平方メートル辺りの単価はFRP防水なら約7,000円、ウレタン防水なら約5,000円が相場となります。
耐久性についてはFRP防水の方が高いですが、工事期間も長く、費用も高めですので、管理組合でよく相談した上で工事方法を選ぶと良いでしょう。
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外壁タイルの補修や外壁塗装などの外装工事については、ウレタン塗装を施した場合が洗浄などを含めて1平方メートル辺り約4,000円、タイル張替えが一枚あたり約500円、ひび割れの補修は1カ所あたり約1万円です。
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また、外壁がパネルの場合はシーリングの打ち直しが必要となり、こちらは1平方メートル辺り約1,000円が相場となっています。
マンションの外壁、ベランダ修繕工事の施工会社探しで注意することは?
分譲マンションの場合、管理やメンテナンスなどを専門の管理会社に委託していることがほとんどです。
そのため、大規模修繕工事についても管理会社に任せっきりになってしまうことが多いのですが、管理会社に任せた場合、大抵は自社の関連企業に施工を依頼することになるため、利益重視で施工費用が高くなる傾向があります。
修繕積立金には限りがあり、積立金の範囲内で大規模修繕工事ができたとしても、将来的な修繕を考えるならばできるだけ安価に施工できるのが理想です。
管理組合で独自に施工業者を探し、相見積もりを取ることで紹介料や余分な経費が削減され、安価に大規模修繕工事が行え、将来的な修繕予算の確保にも繋がるでしょう。
悪質!管理会社が提出する各工事会社の相見積もり資料は注意が必要!
最近では管理会社が複数社に見積もり依頼をして、A社,B社,C社,D社というような形で横並びで見積もり金額を資料として出してくることがあります。
しかし、実際に全ての会社に見積もり依頼をしているかは不明瞭であり、一番安い見積もり金額の会社は管理会社と繋がっていることがほとんどで、その会社に誘導するための資料となっています。
誠に残念ですが、管理会社はこのように不誠実なことを平気で行うので工事会社の選定は必ず、管理組合が直接工事会社に問い合わせをし、見積もりをお願いしてください。専門家による現地調査・見積もりの提出は、ほとんどの工事会社が無料で行ってくれます。
ご自身のマンションの地域に対応している評判の良い工事会社を無料で紹介することも可能ですので、お気軽に下記お問い合わせフォームよりご相談くださいませ。
マンションの外装工事でベランダに設置した私物はどう扱う?
マンションのベランダ部分に観葉植物や物干し台をおいていたり、アンテナを設置していたりする場合はどのように対処すれば良いのでしょうか?
基本的に、大規模修繕工事でベランダ部分等の補修を行う場合には、ベランダの私物は全て入居者が撤去する必要があります。
物干し台やアンテナ、植物についても工事期間中は室内に移動させておかなければいけません。
ただ、エアコンの室外機については取り外しが個人で行うことが難しいため、養生を施して作業の進捗に合わせて移動させて対処することが多いようです。
そのため、一時的に室外機の場所が変わったりすることがありますが、基本的に故障しない範囲で移動させるため、心配する必要はほとんどありません。
もし室外機を移動させたことによって故障してしまった場合には、施工会社が保証するのが一般的ですが、後で保証について揉めないよう、施工を依頼する際に管理組合と施工会社の間で協議しておくと良いでしょう。
大規模修繕中に洗濯物をベランダに干すことはできる?
防水工事や外壁塗装などを行っている期間中は足場の他に塗料の飛散を防止するための養生シートも設置されるため、洗濯物を何処に干すかも注意しなければいけません。
工事を行っていない週末などのタイミングならベランダに洗濯物を干すことはできますが、どうしても塗料の臭いなどが染みついてしまう可能性もあるため、工事期間中はできるだけ室内に干した方が良いでしょう。
また、もし作業中にベランダに洗濯物や物干し台があると、工事がストップしてしまい、スケジュールに影響を及ぼしてしまう可能性もあります。
外装工事を行う際には、入居者がベランダに洗濯物を干さないよう管理組合から前もって厳重に周知しておきましょう。
入居者と施工会社のトラブルにはどう対処する?
大規模修繕工事でマンションの外装工事を行う際、特に起こりやすいトラブルが、作業員によるプライバシーの侵害です。
施工を行う作業員は経験豊富な方が多いですし、あらかじめ施工会社からもプライバシーについての教育も施されているため、基本的には室内を覗かないよう注意して作業を行っています。
ですが、いくら注意していても作業中に視界の端で急に何かが動いたり、目の前で動くものがあったりした場合、事故を防ぐ為にどうしても視線はそちらに向かってしまい、場合によっては室内を見てしまうのです。
こればかりはいくら注意していても完全に防ぐことは難しいため、前もって管理組合から入居者側に注意を促し、カーテンなどで視界を遮っておくなどの対処をお願いしておきましょう。