マンションの外壁塗装に足場は必須?
マンションなどの高さがある建物の外壁塗装および補修を行う場合には、作業員が安全に作業できるよう、足場の設置が欠かせません。
ですが、工事の内容や外壁の状態によっては足場を設置せずに作業を行うこともできます。
これは、無足場工法という工事方法で、屋上にロープを固定し、ロープを伝って作業員が空中にぶら下がり、外壁塗装などの修繕工事を行う方法です。
無足場工法を利用して工事を行えば、足場の設置費用を抑えることができるため、大規模修繕工事にかかる費用を削減することができます。
しかし、修繕箇所が多い場合や塗装範囲が広い場合などは作業に時間がかかるため、あまりおすすめはできません。
また、屋上の形状によってはロープを固定することが難しいため、この場合も無足場工法を利用することは不可能です。
マンションのような大きい建物で、大規模修繕工事で外壁すべての塗り直しを行うような場合は、作業の簡易さなどを考え、足場を使った工事を行った方が良いでしょう。
マンションの大規模修繕工事用の足場を設置する費用はどれぐらい?
足場の設置費用は、足場を設置する面積と1平方メートル辺りの単価で決まります。
足場を設置する面積については、マンションの外周の長さに8mを加えたものに高さをかけて計算を行いますが、この8mは足場をマンションの外周より少し離れた場所に設置するからです。
例えば、マンション外周が200mで高さが20mのマンションなら、足場の設置面積は、
(200+8)×20m=4160平方メートル
となります。
平米あたりの単価については、業者や施工を行う地域によって多少変わりますが、相場としては1平方メートル辺り約800円です。
注意点として、塗料などの飛散を予防する飛散防止シートの設置費用が足場に含まれていない場合があります。
足場の設置を依頼する際には施工費用に飛散防止シートの設置費用が含まれているかどうか確認しておきましょう。
これらの情報から足場の設置費用を計算してみると、先ほどの例なら設置面積が約4,160平方メートル、単価が約800円ですので、約340万円となります。
マンションのような設置面積が大きい工事の場合、1平方メートル辺りの単価が少し変わるだけで施工費用が大きく変わりますので、管理組合で施工会社を選ぶ場合には、できるだけ安価に施工できる会社を選ぶと良いでしょう。
足場の設置費用を安く抑える方法はある?
足場の設置費用は3階建てで20戸程度のマンションで約350万円程度かかるため、さまざまな費用が必要となる大規模修繕ではできる限り抑えたい出費と言えます。
そのため、外壁塗装を行う際には、足場を設置する施工会社選びも管理組合の重要な仕事となるでしょう。
大規模修繕工事を行う際には、施工会社を管理会社に任せることも多いのですが、管理会社に任せると自社の下請け会社や、同じグループ内の企業に施工を依頼することが多く、仲介料が加算されることがあります。
こうなると本来の施工価格に追加で費用がかかってしまい、工事費用がさらに高額になってしまうでしょう。
管理組合側としては、できるだけ安価に施工できることが望ましいので、管理会社に施工会社選びを任せっきりにせず、相見積もりを取る、仲介手数料が不要となるよう管理組合と施工会社が直接契約を結ぶ方法がおすすめです。
悪質!管理会社が提出する各工事会社の相見積もり資料は注意が必要!
最近では管理会社が複数社に見積もり依頼をして、A社,B社,C社,D社というような形で横並びで見積もり金額を資料として出してくることがあります。
しかし、実際に全ての会社に見積もり依頼をしているかは不明瞭であり、一番安い見積もり金額の会社は管理会社と繋がっていることがほとんどで、その会社に誘導するための資料となっています。
誠に残念ですが、管理会社はこのように不誠実なことを平気で行うので工事会社の選定は必ず、管理組合が直接工事会社に問い合わせをし、見積もりをお願いしてください。専門家による現地調査・見積もりの提出は、ほとんどの工事会社が無料で行ってくれます。
ご自身のマンションの地域に対応している評判の良い工事会社を無料で紹介することも可能ですので、お気軽に下記お問い合わせフォームよりご相談くださいませ。