マンションの外壁の種類や人気の色は?大規模修繕を検討中の方必見!

大規模修繕工事の外壁工事を考える

外壁のイメージチェンジは、大規模修繕工事の中でも非常に悩ましい所です。

管理会社に丸投げしたり、管理組合だけで決めたりせず、居住者からアンケートを募るなど、慎重な計画が求められるでしょう。

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また、建物の耐久性をつかさどる外壁は、カラーやデザインだけでなく、耐久性やメンテナンスの手間なども熟考しなければなりません。

これらの内容を網羅した大規模修繕工事となるように、管理組合で外壁素材や外壁塗装の種類を知っておきましょう。

マンションの外壁で人気の色は?

マンションの外壁では、落ち着いたグレーやベージュ、ホワイトなどが定番の人気色となっています。

ブラウンやネイビーなどの濃い目の色も、高級感を出す色として選ばれ、特にブラウン系では、レンガやタイルなどの意匠系素材で演出する方法も人気です。

また、ホワイトの外壁でも、手すりや屋根色をブラックや濃いブラウンにしたり、光沢のあるホワイトのタイル張りにすることで、モダンなイメージの外壁となるでしょう。

さらに、パステル系のグリーンやブルー、イエローなども、近年のマンション外壁デザインでは注目されつつあります。

グリーンやイエローなどパステルカラーの外壁は、サッシの色やエントランスをホワイトでまとめると、素朴で落ち着いたデザインになります。

ただし、階層が高いマンションでは周辺の景観に配慮して、グリーンやイエローなどの目につきやすい色は避け、高層階のみホワイトでまとめなければならないこともあるため注意しましょう。

マンションに使われる外壁の種類

ここからは、外壁素材と外壁塗料それぞれの特徴について、耐久性、防火性、メンテナンスの手間などをご紹介します。

外壁材の種類とメンテナンス方法

マンションで使われる外壁材には、吹付けタイルや磁器質タイル張りの外壁が人気です。

階数が高いマンションや、タワーマンションの高層部では、落下の危険性があるタイル張りは避け、施工しやすい塗り壁の吹付けタイルや、軽量で断熱性も高いALCパネルが選ばれることがあります。

タイル張り外壁の特徴

磁器質タイルを貼って作るタイル外壁は、施工費用がかさみますが、メンテナンスの手間が最も少ない外壁材です。

一度貼り付けると約30年は耐久性が続き、約10年に一度、浮きや欠けの点検を済ませておけば、高級感のある外壁デザインを保ち続けるでしょう。

また、磁器質の特徴である、防汚性・耐候性・防火性も持っており、耐久性の強さでもメンテナンスの少なさを実現します。

塗り壁の特徴

塗り壁の外壁は、セメントと砂を主原料とするモルタルの上に、コテやガンを使って、塗料で自由な模様を作ります。

マンションでは、ガンを使って塗料を吹き付けて、タイルのような艶と高級感を持つ吹付けタイルが人気ですが、リシン吹付けやコテ仕上げなど、様々なパターンが存在し、塗装によるカラーチェンジも可能です。

塗り壁の下地に使われるモルタルは燃えにくい素材で、防火性が低い木造建物でも、モルタル下地層を作ることで、建築基準法で定められた防火性を持てるようになります。

塗り壁は原則として再塗装が必要となり、約8~10年経って塗膜が劣化する前に塗装を行わなければなりません。

サイディングの特徴

サイディング材には、窯業系サイディングや金属系サイディングなどの種類があります。

このうち最もオーソドックスなものが窯業系サイディングで、デザイン性も高く、一定の防火性も備えています。

金属系サイディングは窯業系サイディングに比べると軽く、加工しやすいため豊富なデザインから選ぶことが可能です。

どちらのサイディング材も、表面を塗装しなければ本体が劣化してしまいますので、塗膜が劣化する約10~15年に1度は、再塗装や目地シーリングの点検が行われます。

ALC(軽量気泡コンクリート)の特徴

ALCとは軽量気泡コンクリートを略したものです。

内部に気泡を含むALCパネルは、軽いだけでなく防火性も高いため、マンションなど高層の建物で使われることが多い外壁材です。

ALCパネルも、サイディングと同様、表面保護のために塗装を行わなければならず、必然的に再塗装工事も発生します。

外壁塗装の種類とメンテナンス方法

外壁塗装は、選んだ塗料によって耐用年数と費用が全く違います。

費用面はもちろん、塗ってみるまで色味がわからないという性質があるため、管理会社や塗装業者任せにするのは非常に危険です。

色を決定する前に、必ず塗装業者からサンプルを取り寄せ、管理組合や管理会社だけで決めず、居住者からもアンケートを取ることをおすすめします。

また、参考にするサンプルは、印刷されたサンプルではなく、本物の塗料をなるべく大きな面積に塗ったものを使わなければ、イメージとかけ離れた仕上がりになる恐れがあるため、塗装業者によく相談しておきましょう。

以下は、現在、外壁塗装で使われている主な塗料の種類と特徴です。

アクリル塗料

外壁塗装で使われる塗料のうち、最もグレードが低いのがアクリル塗料です。

施工費用は安価で艶もありますが、耐用年数が約5年前後と非常に短いため、塗替えサイクルが短くなりランニングコストもかかってしまいます。

ウレタン塗料

ウレタン塗料は防水工事などでも使われ、約10年の耐用年数を持つ丈夫な塗料です。

ウレタン塗料は、塗料の中でも弾性が高く、コンクリートや塗り壁に置きやすい「ひび割れ」を防ぐために選ばれることがあります。

シリコン塗料

現在、外壁塗装で最も使われているのが、シリコン塗料です。

施工費用はウレタン塗料よりもやや割高になりますが、約10~15年という長い耐用年数に加え、安定した耐久性を持つことから人気の塗料となっています。

フッ素塗料

フッ素塗料は外壁用塗料の中で最もグレードが高く、費用も高額な塗料です。

しかし、約15~20年という圧倒的な耐用年数を持つこと、紫外線や汚れに強い塗膜を作ることから、予算に問題がなければ、大規模修繕工事まで外壁の耐久性を持たせたい時には選んで損はないと言えるでしょう。

OP塗装

OP塗装とはオイルペイントの略で、近年の外壁塗装で使われることはほぼありません。

現在は、乾燥時間が長く耐久性も低いOP塗装に変わって、合成樹脂を含むSOP塗装が、鉄部などの付帯部塗装に使われています。