マンションの玄関ドアの塗装費用は?

マンションの玄関ドアはどうやって塗装を行う?

大規模修繕工事で玄関ドアを再塗装する場合、どのような手順で工事が行われるのでしょうか?

金属製のドアの場合、まずドアに付着した汚れを高圧洗浄機で洗浄していきます。

続いて、ドアスコープやドアノブ、蝶番部分などの塗料が付着して欲しくない部分にテープなどを使用してマスキングを施し、その後ペンキの食いつきを良くするためのプライマーを塗布。

プライマーが乾燥したら塗料を塗り、塗料が乾燥したら塗膜を保護するためにトップコートを塗り重ね、乾燥後にマスキングを除去して完成となります。

鉄製のドアで塗膜が剥がれており、錆などが出てしまっている場合については、既存の塗膜を研磨して除去し、防さび塗装を施してからプライマー、ペンキ塗装、トップコートの手順です。

また、塗装以外の方法としては、塩化ビニル製のシートをドア部分に貼り付けて見た目を変える方法もあります。

シートを用いてドアをリフォームする場合は、表面の洗浄と下地調整後、シートを貼り付けるという手順です。

玄関ドアの塗装にかかる費用と施工期間

大規模修繕工事で約20戸の中規模マンションの玄関ドアを塗装する場合、施工期間と施工費用はどれぐらいかかるのでしょうか?

まず、施工費用についてですが、塗装のみを行う場合は一枚あたり約8万円が相場ですが、全戸をまとめて施工する場合にはやや割引が行われることが多く、20戸なら約130万円が相場のようです。

施工期間については、洗浄および下地調整に約2日、マスキングに約2日、下地塗装が約2日、ペンキ塗装に約2日、トップコート塗布にも約2日が目安となりますので、乾燥待ちなどを含めて約2週間程度を想定しておくと良いでしょう。

へこみなどの補修や錆の補修などの追加工程が必要となる場合はさらに時間がかかり、工期が約3週間かかる場合もあります。

施工後に工事期間が変わってしまわないよう、施工業者に現地調査を依頼し、日数についても見積もりを立ててもらうと良いでしょう。

シート貼り付けによる施工については、屋外側だけの施工で一枚あたり約4万円、20戸なら約70万円が相場です。

施工期間は洗浄などを含めて約1日、マンション全体の扉をリフォームする場合は作業員の人数によって変わりますが、3名程度で施工するなら20戸で約1週間が目安となります。

マンションの玄関ドアの大規模修繕で注意する点は?

マンションの玄関ドアを大規模修繕で塗装する場合、いくつか注意しなければいけない点があります。

1つめは、作業中の出入りが難しいという点です。

洗浄中、下地調整中、塗装中の各作業中には、施工業者の作業員がドアの前で作業を行っているため、中から急にドアを開けるとぶつかったり手元が狂って塗料がムラになってしまったりします。

そのため、もし何らかの用事で出かけなければいけない場合には、声かけを行うよう管理組合または管理会社から周知しておいた方が良いでしょう。

また、施工期間中の臭いについても注意が必要です。

近年、臭いの少ない水性塗料による施工が一般的になっており、有機溶剤を用いた塗料を使用していた時代に比べて臭いは抑えられていますが、それでもある程度の臭いが発生します。

大規模修繕中はどうしても全体的に塗料の臭いが出ることになりますので、この点についても周知を徹底しておきましょう。

その他に注意が必要なのは施工中のドアに触れることによる汚れの付着です。

臭いの問題を抑える目的で、水性塗料による施工を行った場合、油性塗料に比べて乾燥にかかる時間が長くなるため、塗装直後のドアに触れてしまうと塗料が体に付着したり、塗膜に傷が付いたりといったことが起こります。

こちらについても管理会社または管理組合から周知を徹底し、施工期間中はドアノブ以外に触れないよう各入居者にお願いしておきましょう。

ちなみに、シート貼り付けによる施工の場合は臭いや塗料の付着の問題を回避することができます。

ただ、シートによるドアのリフォームについては、塗装に比べてやや耐久性が劣るため、管理組合でよく協議し、コストや施工難易度、耐久性などを考えて選ぶと良いでしょう。

施工業者探しについては、管理会社に一任すると管理会社がメリットを得られる業者を選ぶ傾向があるため、どうしても費用が高くなりがちです。

管理組合が業者を探し、見積もりを行うことで施工費用を抑え、修繕積立金を増やすことなく大規模修繕を行えるかもしれません。

悪質!管理会社が提出する各工事会社の相見積もり資料は注意が必要!

最近では管理会社が複数社に見積もり依頼をして、A社,B社,C社,D社というような形で横並びで見積もり金額を資料として出してくることがあります。

しかし、実際に全ての会社に見積もり依頼をしているかは不明瞭であり、一番安い見積もり金額の会社は管理会社と繋がっていることがほとんどで、その会社に誘導するための資料となっています。

誠に残念ですが、管理会社はこのように不誠実なことを平気で行うので工事会社の選定は必ず、管理組合が直接工事会社に問い合わせをし、見積もりをお願いしてください。専門家による現地調査・見積もりの提出は、ほとんどの工事会社が無料で行ってくれます。

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