大規模修繕工事で資産価値は上がる?

大規模修繕工事を計画する時は、マンションの「資産価値」という言葉の意味について、改めて認識しておく必要があります。管理組合で、マンションの資産価値を高める改修工事の例を知って、修繕積立金の範囲内で、適切な大規模修繕工事を計画していきましょう。

大規模修繕工事と資産価値の関係

「大規模修繕工事で資産価値を高めよう」という表現は、間違いではありませんが、大規模修繕工事の目的を、正確に表現しきれてはいないと言わざるを得ません。

マンションの資産価値には、2通りの解釈があるため、管理組合は、大規模修繕工事を計画する際に、それぞれの違いを把握しておかなければなりません。

そもそもマンションの資産価値とは何か

資産価値と聞いて多くの人が思いつくのが「物件の市場価格」です。

市場価格とは、言葉の通り、物件の売却額のことで、都心のタワーマンションほど価格は高くなります。

しかし、結論から申し上げると、大規模修繕工事では、物件の売却価格を大幅に上げることはできません。

売却額は通常、物件の築年数が増えるほど低くなり、大規模修繕工事を定期的に実施できているマンションも、都心のタワーマンションもその例外ではありません。

一方、資産価値のもう一つの意味である「居住者の住み心地」に関しては、大規模修繕工事の内容次第では、高めることも不可能ではありません。

居住者の住み心地を大規模修繕工事でさらに高めるためには、管理会社任せにせず、管理組合が、工事内容や修繕計画を考えていくことが大切です。

大規模修繕工事で資産価値を高める方法

住み心地としての資産価値を上げるためには、基本的に、改修工事が必要になると考えておきましょう。

「改修」という言葉には「元の状態よりもさらに性能を高めること」という意味があります。

一方、「修繕」には「元の状態まで戻すこと」という意味があり、大規模修繕工事で主に行われるのは、後者の修繕工事です。

改修があまり行われない理由については、後ほど詳しくご説明します。

資産価値を高める改修工事の例

マンションの資産価値を高める改修工事は、主に以下の箇所が候補になります。

耐震改修工事

建物の耐震性を向上させることは、マンションの資産価値向上に直結します。

1981年6月以前に建築確認申請されたマンションは、旧耐震基準で建てられているため、巨大地震発生時に、建物の損壊や、建物内部の人命に危険を及ぼす可能性が指摘されています。

このようなマンションの管理組合は、耐震改修工事を優先的に考えなくてはなりません。

断熱改修工事

サッシを複層ガラス窓に交換したり、構造材内部に断熱材を充填したりすることで、マンション全体の断熱性が高まります。

断熱性が高いマンションでは、冬場でも建物内の暖かい空気が屋外に漏れにくくなりますので、建物全体のエアコンの消費量が減り、省エネ性も多いに向上します。

バリアフリー化工事

居住者の年齢層が高齢化するにつれて、廊下や階段の手すりや、エレベーター、段差のないスロープ式のエントランスなど、バリアフリー設備の追加が必要になってきます。

設備にバリアフリー性という新しい価値を追加することは、マンションの資産価値を十分高めると言えるでしょう。

防犯改修工事

モニター付きのインターホンや、エントランスのオートロック、エントランスドアのガラスを割れにくい防犯ガラスと交換するといった防犯改修工事も、資産価値を高める工事に含まれます。

外装改修工事

外壁の広範囲を、よりグレードの高い塗料で再塗装すると、建物の資産価値を高めたとみなされることがあります。

外壁塗装用の塗料には、数段階のグレードが存在し、上位グレードになるほど耐久性が高くなります。

例を挙げると、塗料の中で最も長い耐用年数を持ち、耐久性が非常に高いフッ素樹脂塗料や、紫外線が当たると表面の汚れを分解する光触媒塗料、断熱・遮熱性能を持った塗料などが、耐久性が高いとされる塗料です。

マンションの改修工事とは?

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2017年12月14日

改修工事の費用で修繕積立金が圧迫されないよう注意

先ほど、改修と修繕の意味の違いについて少し触れましたが、改修工事は基本的に、修繕工事よりも割高になるため、大規模修繕工事では積極的には実施されていません。

改修工事では、元の設備より高いグレードの設備でリニューアルするため、当然、部材費の分、費用は高くなります。

設備も比較的新しく、共用部分の面積が広いタワーマンションともなれば、改修を行う設備を一か所追加するだけで、大規模修繕工事の費用が跳ね上がってしまうでしょう。

マンションの修繕積立金を値上げする際の進め方は?

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2018年1月20日

管理組合が大規模修繕工事の指揮を執る

管理会社に言われるままに、やみくもに改修工事を実施してしまうと、修繕積立金が圧迫され、本当に工事すべき個所が放置されてしまう恐れがあります。

本当に改修が必要か、10年後でも問題ないか、修繕積立金の積立予想額は改修工事を行えるほど集まるかなどを、管理会社任せにせず、管理組合がしっかり確認したうえで実施していかなければなりません。

まずは設備の劣化を補修することが先決

耐震改修工事以外の改修工事は、基本的に、大半が緊急性の低いものになっています。

そのため、大規模修繕工事では、居住者の生活に深く関わる箇所や、人命に関わる設備の劣化修繕を優先して工事内容を考えると良いでしょう。

耐用年数を迎える前に、設備の劣化や老朽化を修繕して、耐久性を高めながら、修繕積立金の余剰資金で改修工事も段階的に実施できれば、マンションの資産価値が急落するリスクは低くなります。

このように、修繕箇所の優先度を意識して大規模修繕工事を計画することができれば、居住者にとって、居心地がよく将来性が約束された、資産価値の高いマンションを作っていくことができるでしょう。

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